第七番 立夏(りっか)


第七番 立夏(りっか)

風は緑をまとい、空はまばゆく
夏のきざしがやわらかく立ちのぼるとき


青く高く澄んだ空。
すこし汗ばむほどの日差しのなかを、風が軽やかに吹き抜けていきます。

軒先には、ゆったりと泳ぐこいのぼり。
葉を広げた木々のあいだから、鳥のさえずりが響いてきます。

――季節は「立夏(りっか)」へ。

「立夏」とは、「夏が立つ」と書くように、
夏のはじまりを告げる節気。
新緑がまぶしく、野や山がいきいきと色づいてくる時季です。

田んぼには水が引かれ、苗の準備がはじまるころ。
地域によっては、豊作を願う田植え祭りが開かれ、
女性や子どもたちが神事を受けてから、踊りや植え付けを行う風景も見られます。
暮らしと自然とが結びついた、あたたかな営みです。

この時季は、一年のうちでもっとも過ごしやすい季節と言われます。
朝夕はひんやり、日中はぽかぽかと暖かく、風は薫るように爽やか。
夏の気配をほんの少し先取りしながら、
春の名残と初夏の息吹がやわらかにまじりあっています。

少しだけ衣を軽くして、
季節の風にふっと身をゆだねてみたくなるような、そんなとき。

移ろいゆく季節のなかで、
体と心がすこしずつ、夏のリズムに整っていく節目です。

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1.【立夏】とは

二十四節気の第七番目にあたるのが「立夏(りっか)」。
例年、5月5日ごろ。こどもの日とも重なり、春から夏への橋渡しとなる節気です。

「立」は“始まり”を表す文字。
暦のうえでは、この日から立秋の前日までが「夏」となります。

穀雨のころに降った雨が大地を潤し、
この立夏には、草木がすっかり青々と生い茂ります。

また、気候も安定し、
日差しには初夏らしい力強さが宿り始めます。
自然のリズムとともに、暮らしの支度もまた夏に向かって進んでいきます。

“夏の入り口”――
立夏は、そんな美しい表現がぴったりの季節です。

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